第126章

夕方の退勤時間。

鈴村千雪は数人の自称インフルエンサーを引き連れ、江原安美のアトリエ前で待ち伏せした。

安美は自分のせいでスタッフに迷惑をかけたくなくて、全員を先に帰らせる。残ったのは、彼女ひとり。シャッターを半分下ろした入口の前で、千雪と向き合った。

『鈴村千雪、こんな大勢を連れてきて……いったい何がしたいの?』

次の瞬間、千雪がどさりと膝をついた。

安美の手を両手で掴み、涙を溜めた目で見上げる。

『安美、ごめんなさい……私、間違ってた。佑哉を奪おうとしたのが悪かった』

『お願い……私の子どもを返して。佑哉がいなくてもいい。でも、子どもだけは……。あなたも母親でしょう? 分か...

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