第15章

すぐ後に、川崎佑哉から電話がかかってきた。

冷えた声。

「退院したのか」

「うん」江原安美は小さく返す。

川崎佑哉はしばらく待っていたが、次の言葉が来ない。鼻で笑う。

「俺が言ったことにだけ返事して、俺が黙ったらおまえも黙る。拗ねてんのか?」

江原安美は気だるげに答えた。

「拗ねてない。退院したばっかで、まだしんどいの。喋りたくないだけ」

「俺と喋りたくないだけだろ。相手が別なら、今ごろ楽しそうに延々喋ってるんじゃないか?」

嫌味ったらしい言い方に、胸の奥がちくりとする。江原安美は反射的に言い返した。

「それ、川崎様のご指導が行き届いてるってことですよ」

川崎佑哉が目を...

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