第178章

「当然です」江原安美は小さく応じ、視線を落として綿子に言った。『綿子、稲子を連れて、先にあっちの休憩スペースでスタッフさんと一緒にお姉ちゃんを待っててくれる? おばさんと売り場に行ってくるだけ。すぐ戻るから』

綿子は稲子の小さな手を握り、聞き分けよくうなずく。『うん。お姉ちゃん、行ってきて。稲子は私がちゃんと見てる』

江原安美は二人の頭をそっと撫で、休憩スペースへ向かう背中を見届けてから、片石美樹と川崎佑哉へ向き直った。

「行きましょう」

売り場に着くなり、販売員がぱっと笑顔で駆け寄ってくる。

片石美樹が服の型番とサイズを告げると、販売員はすぐに新品の同型を持ってきて、丁寧に差し出...

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