第198章

川崎佑哉が大股で病室に入ってきた。

今日は自分で別に買った家で寝ていたらしい。眠りに落ちて間もなく、執事からの電話を受けて、ろくに身支度もせず駆けつけたのだろう。

灰色のシルクのパジャマ一枚。髪も少し乱れている。けれど、場の空気を押し潰すような威圧感だけは、微塵も衰えていなかった。

「どういうことだ」

鋭い視線が室内をひと撫でし、江原安美と早村寧美を捉えた瞬間、眉間にうっすら皺が寄る。

片石美樹がすぐさま駆け寄り、悔しさを滲ませた声で訴えた。

「佑哉、江原さんが人を連れてきて、お爺さんを病院へ運ぶって言うの。勝手に動かして悪化させたら大変だから止めただけなのに、江原さんは逆に私を...

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