第199章

お爺さんが入院している以上、川崎佑哉はお爺さんを怒らせたくなかった。だから片石美樹との婚約パーティーは延期になった。

片石美樹は口では「大丈夫よ。お爺さまのお身体が第一だし、婚約なんて日を改めればいいだけ」と笑ってみせた。けれど胸の内では、奥歯がきしむほど憎んでいた。

本当は、邪魔なあの老いぼれを片づけるつもりだったのに。片づけるどころか、婚約の席まで潰した。

――許せない。

婚約ができないなら、別のやり方でいい。川崎佑哉を、もっと強く。二度と逃げられないように、自分のそばへ縛りつけてやる。

その夜、川崎家の本宅。

お爺さんは病院に泊まり込み、執事と数人の使用人が交代で付き添って...

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