第31章

江原安美は拳をきゅっと握り締めた。

「見なさいよ。家柄もなければ、能も……」大崎凛が上から下まで品定めするように視線を走らせる。「顔だけはまだマシって程度。でも、その顔が保つのも何年? 歳取ったら、佑哉だってあんたなんか要らなくなるわよ?」

「おばさん」川崎佑哉の声が低く沈んだ。「しゃべりすぎだ」

「何か間違ったこと言った?」大崎凛は引かない。「佑哉、嫌な言い方だって思うかもしれないけど、全部あんたのためよ。お爺さんだって歳なんだから、死ぬまでひ孫を抱けないなんて……そんなの、あんた忍びないでしょ?」

「……もう、いい加減にして」

江原安美が、はっきりと口を開いた。

大崎凛が目を...

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