第33章

江原安美は小さく呟いた。

「赤ちゃん……お爺さんが『1か月だけ猶予をやれ』って言ったけど、あれって正しかったのかな。それとも――間違いだった?」

胸の奥は霧のように定まらない。けれど、ここまで来たのなら進むしかない。そう自分に言い聞かせた。

ただ、その日の夜。彼女はまた一つ、川崎佑哉に失望する出来事にぶつかることになる。

夜、風呂を上がってベッドに潜り込み、スマホでデザイン業界のニュースを流し見していたときだ。

ピコン、と通知音。申請が一件、画面に浮かび上がった。

鈴村千雪からのLINE友だち追加。

江原安美は眉をひそめ、そのまま拒否する。

だが、間を置かずにもう一件。今度は...

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