第65章

鈴村千雪は鼻歌まじりに、江原安美をどうやって始末するか考えていた。

ひとり死んだ。もうひとりも消えた。

残るひとりは――どう死なせてやろうか。

その江原安美は、いま空港にいた。

スーツケースを引き、綿子の手をつないで、保安検査場へ向かう。

新しく買った服に身を包んだ綿子は、青白い顔にもかかわらず目をきらきらさせていた。ひどく元気そうに見える。

「お姉ちゃん、これから飛行機に乗るの?」

見上げてくる声に、安美はうなずいた。

「うん。大きい飛行機よ」

綿子はぱっと両手を打った。

「やった! わたし、飛行機ってまだ乗ったことないもん!」

安美はふっと笑い、妹の頭をそっと撫でた...

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