第104章 私じゃない、本当に私じゃない

倉本浩は結城凝香をさらに強く抱き寄せた。――この人だけは、絶対に傷つけさせない。

「お前ら、いったい何が目的だ」

倉本浩がもう一度問いただす。

向こうは明らかに苛立っていた。先頭の男が不機嫌そうに吐き捨てる。

「だから関係ねぇって言ってんだろ。何しに来たかなんて、お前が気にするな。おい、やれ。引きはがせ」

男が背後へ合図すると、二人の男が指を鳴らしながら、にやついた顔で近づいてくる。

しかも背後にも別の二人が回り込んでいて、逃げ道は塞がれていた。

距離が詰まるたび、結城凝香の胸がきゅっと縮む。

倉本浩が退く気配を見せないと、二人がいきなり殴りかかった。倉本浩は腕で受け、すぐに...

ログインして続きを読む