第132章

その言葉を聞いた瞬間、平岩空人の表情がふっと止まった。

別れの時は、結局やって来る。これから先、和泉静留とまた会えるのかどうか。再会できたとして、何かが変わってしまっているのか――。

そう思うと胸の奥がしんと重くなる。それでも、家のことを放っておくわけにはいかなかった。

気づけば平岩空人は、また眠りに落ちていた。

医師は「出血量が多かった。輸血はしたが、体が戻るまで時間がかかる。しばらくはとにかく安静に、しっかり世話を」と言った。

和泉静留は、その言葉を一つ残らず胸に刻む。

――あっという間に三日。

平岩空人の回復は驚くほど早かった。

さすが若い。手術当日は弱り切って、何を言...

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