第20章

「今日の連中、どう考えても君を狙って来たんだ」

 館長室。小柄な老人が丸椅子に腰かけ、向かいの和泉静留を険しい顔で見つめた。

「早く、誰が何のために君を狙っているのか突き止めないと……このままじゃ済まないぞ」

 静留が黙っているのを見て、老人は少しだけ声色を和らげた。目には心配の色が浮かぶ。

「師匠……」

 静留が口を開いた瞬間、老人は「おう」と短く返した。

「今日のことが君のせいじゃないのは分かってる。仕事に真面目に向き合ってるのもな。だがな、はっきりさせておかないと、次は誰が標的になるか分からん」

 その言葉を聞いた途端、静留の頬をつうっと涙が伝った。

 さっきまで――遺...

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