第28章

朝の光が窓ガラスに差し込み、和泉静留が身支度を整えて外へ出ようとした、そのときだった。門の外に、スーツ姿の女が立って待っている。

「……あの、どちらさまですか?」

静留は少し迷いながら声をかける。視線には、警戒と疑問が滲んだ。

「和泉さん、でいらっしゃいますよね?」

静留とは対照的に、女の反応はやけに愛想がいい。いきなり手を差し出し、握手を求めてきた。

「まず自己紹介を。私、啓明星インターナショナルバイリンガル幼稚園の園長をしております、葉山と申します。今日は、お子さまお二人の入園の件で伺いました」

葉山園長は、いかにも仕事のできる女性といった雰囲気で、言葉も回りくどさがない。名...

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