第77章

平岩空人の訃報が届いた直後、平岩家は家中が悲しみに沈んだ。なかでも両親は、文字どおり生きていけないほど取り乱していた。

平岩のお爺さんが早い段階で人を手配し、なんとか心のケアをさせなければ――下手をすれば、平岩家でもう一つ命が失われていたかもしれない。

お爺さん自身だって、平気なはずがない。平岩家には子どもが何人もいるとはいえ、空人は長男の長男で、しかも一番出来のいい後継者だった。気質も才覚も、お爺さんによく似ていた。

その孫を失って、堪えられるわけがない。あの数か月、お爺さんは大病まで患った。

幸い、いまの医療は発達している。身の回りには七、八人ものかかりつけ医がつきっきりで、どう...

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