第174章

アメリアは封筒から四枚のカードを抜き取った。いずれも、戻ってきたあとにマルティネス家から渡されたものだ。

「このカード、一セントも使ってない。戻らないって決めたんだから、返すわ」アヴァは手を伸ばさなかった。手のひらにはじっとり汗がにじんでいる。

アメリアは気にもしない。構わずカードをアヴァの腕の中へ押し込んだ。ぱしり、と乾いた音を立てて地面に散り、静まり返った人だかりにその音が妙に響いた。気だるそうに伸びをし、アメリアは言う。「これで貸し借りなし。今日から、マルティネス家とは何の関係もない」

「アメリア、違う、マルティネスさん」ビアンカは身をかがめてカードを拾い集め、差し戻した。「出てい...

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