チャプター 37

アメリアには、誰にも言っていない音楽の野望がある――歌手になりたいのだ。だが素性は徹底して伏せる。顔も出さない、名前も名乗らない。ただ、音楽だけがすべてを語る。

同じ空気をまといながら、言葉だけを変えて。オーロラは涼しい顔を崩さず、期待がじわじわ煮詰まるのを待ってから、ようやく秘密を明かした。けれど内心では、エイミーの創作の神が戻ってきたことが嬉しくてたまらず、ほとんど跳びはねていた。あの一発ヒットから随分経つ。アメリアはそれ以来、音楽に本腰を入れることもなく、デモをいじって遊ぶ程度だったのだから。

オーロラの昂ぶりは伝染して、アメリアはふいに胸の奥がちくりとした。後悔に似た痛みだった。

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