第二十二章

アラーナ

仕事を始めてまだ一時間なのに、もうブチ切れそうだ! 今日はただでさえ最悪の一日だった。それにコリンのクソみたいな態度まで加わるなんてごめんだ。私がドアをくぐった瞬間から、ずっとネチネチと絡んでくる。たった五分、たったの五分遅刻しただけなのに! 本心をぶちまけてやらないでいるのは、なけなしの理性を総動員しているからだ。仕事を失うのだけは絶対に避けたい。今はとにかく現金が必要なのだ。幸い、学費は奨学金と何年もかけて貯めてきたお金で賄えている。今の私の人生で、唯一まともなのはそれくらいだ。

「もっとさっさと働け、アラーナ!」空になったアペタイザーのトレーを持ってキッチンに入...

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