第四十二章

アラーナ

私とエズラは星空の下、滝のそばにあるブランケットに横になっている。満月の光が私たちに降り注いでいた。夕食の後、ここに移動してきたのだ。私は彼に胸に頭を預け、彼の腕が私をしっかりと、守るように抱きしめている。

「アラーナ、急かさないとは言ったけど、君に俺のところで働かないかと頼んでからもう一週間になる。まだ返事ももらえてないし、その話にも触れてないじゃないか」彼はそう優しく言うと、指先で私の背中のくぼみをなぞった。

そのことについてはずっと考えていたけれど、まだ彼に切り出していなかった。最初は、そんなにいい考えだとは思えなかったのだ。でも今、私の考えは変わった。メリットが...

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