第五十九章

アラーナ

仕事が始まって最初の数日は、すごく順調だ。新しい仕事は気に入っている。前のところよりずっといい。エズラと会う機会が増えたのは嬉しいおまけだ。職場にもうまく馴染めているみたい。エズラと私のことを、誰も疑っている様子はない。

私はデスクに座って、来週のエズラのスケジュールを組んでいる。彼は本当に多忙な人だ。彼のスケジュール管理を任されるまで、彼がどれほど多忙かなんて気づきもしなかった。もうすぐお昼休憩の時間だ。画面に集中していた意識が、上司からのテキストメッセージで中断される。誰も近くにいないことを確かめてからメッセージを開く。エzラは、その気になればかなり大胆なことをして...