第六十二章

アラーナ

授業から帰ってきたところ。最後の授業は教授が病気で休講になったの。おかげで早く帰れたから、別に構わないけど。

スウェットに着替えて、コーヒーを淹れる。エズラは後で来るはずだけど、彼のお父さんとの話し合いがどうだったか、まだ連絡を待っているところ。嫌な予感がする。だってお父さんは、もう私に対して結論を出してしまっているから。

ため息をついて、その考えを頭の隅に追いやる。コーヒーを注いで、ソファに腰を下ろした。勉強しないといけないことは山ほどあるけど、少しだけリラックスして、コーヒーを楽しんでから取り掛かろう。金曜日でよかった。明日と明後日は休みなんだから。

ソファでく...

ログインして続きを読む