第六章

アラーナ

時間が解決してくれるなんて言った人は、嘘つきだ! エズラと最後に話したり会ったりしてからもうすぐ四ヶ月になるというのに、何も良くはなっていない。私の心はまだ張り裂けそうで、来る日も来る日も彼のことを想い、痛みは少しも和らがないのだ。

新しい国で再出発すれば、きっと助けになると思った。でも、ダメだった。

スコットランドに来て、もう一ヶ月が経つ。私は自分のために新しい生活を築いた。こぢんまりとした可愛いアパートを手に入れ、新しい友達もでき、好きな仕事を二つ掛け持ちしている。昼は書店で、夜はバーで働いている。

エディンバラは美しい街で、人々も素敵だ。けれど、エズラがいないという虚しさ...

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