第26章 看護師と息子(1)

最も激しく情熱的な愛の営みの後、葉山天と鈴木美香はそのままの姿勢で抱き合ったまま、葉山天の手は鈴木美香の敏感な部分をゆっくりと撫で続けていた。女性は愛の営みの後に男性がすぐに無関心になると無視されたような気持ちになり、自分が単なる欲望解消の道具でしかないと感じてしまう。

しばらく愛撫を続けることで相手の感じ方は大きく変わり、大切にされていると感じるものだ。これは葉山天が本で読んだ知識だった。

鈴木美香は三十五年の人生で初めて、女であることの幸せを感じていた。今なら女性がなぜ男性を裏切るのか少し理解できる気がした。もし今、旦那さんがいたとしても、葉山天との歓びを知った後では、やはり浮気を選...

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