第291章 熟女と酔って乱れる(2)

女性の年齢は二十代半ば、まさに芳紀、女盛りの美しさである。

その均整の取れた肢体と精巧な顔立ちは、綾瀬玲奈や洛神といった傾国の美女たちにも引けを取らない。服装は決してセクシーというわけではなく、むしろ保守的ですらあるのだが、それでも隠しきれない輝きを放っていた。

彼女が纏っているのは、沈着で揺るぎない気品だ。車を降りた彼女は、病院の入り口に並ぶ人々を一瞥しただけだった。Y市の副市長である速水勇太の姿を認めても、その表情にはさざ波ひとつ立たなかった。

だが、葉山天の姿をその瞳に映した瞬間、鉄仮面のような美貌に微かな亀裂が走った。同情、怨嗟、そして僅かな嘲笑――それらが入り混じった、極めて...

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