第303章 もう少し下へ

「国家安全局、か」

逍遥門の先輩は、弟子の言葉を聞いて深刻な面持ちで考え込んだ。

もしこの世界に、彼らが畏怖し、忌避すべき組織が存在するとすれば、それは国家直属の特殊機関をおいて他にない。彼が知る限り、そうした国家機関は二つ存在する。一つは国家安全局、そしてもう一つは天龍だ。

これら二つの組織に属する人員は、すべて国内から選りすぐられた特殊な人材であり、常人とは異なる特殊能力――俗に言う「特異機能」を有している。

個人の武力だけで言えば、自分たち古武術界の達人に及ばないかもしれない。だが、彼らには独自の強みがあり、何より「国家の職能部門を代表している」という事実が重い。逍遥門の先輩と...

ログインして続きを読む