第317章 破格の成績

「由愛、なんでまた葉山天のことを嗅ぎ回ってるの? まさかあんた、彼に……」

 受話器の向こうで、からかうような亜希子の笑い声が響く。言葉は途切れたが、その先にある意味は明白だった。久保由愛の頬がカッと熱くなる。

 電話の相手は原田亜希子だ。正直なところ、今の由愛にとって葉山天への感情は恋と呼べるような代物ではない。ただ、葉山天という男が纏うミステリアスな空気が、彼女の探求心をくすぐっているだけなのだ。

「変な勘違いしないでよ!」

 久保由愛は慌てて声を荒げた。

「妄想もいい加減にして。そういう意味じゃないわよ。ただ、亜希子が彼のこと詳しいのかなって思っただけ」

 原田亜希子にとっ...

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