第330章 水原玲子と遭遇

ギリリと奥歯を噛み締める四宮静香。だが、葉山天は彼女に見向きもせず、そのまま個室を後にした。

再び個室に一人取り残された静香だが、その心持ちは先ほどとは打って変わっていた。来る前は胸に大岩が乗っているかのように気が重かったが、天に秘密を打ち明けた今の静香は、憑き物が落ちたような軽さを感じていた。

「秘密を墓場まで持っていく? そんなの無理に決まってるじゃない」

レモンティーを飲み干すと、静香はカップをドンとテーブルに叩きつけた。

「だって私、本当に寝言を言う癖があるんだもの!」

会計を済ませて店を出た静香は、一人タクシーを拾って帰路についた。そして家の近くまで来た頃、ついに名案を思...

ログインして続きを読む