第333章 女遊びではない

月岡美弥子が辺鄙な街でその少女を見つけた時のことだ。少女が苦労して手に入れた恵みの食料は、年上の小汚い乞食たちにあっさり奪われてしまった。だが、少女は少し眉をひそめて残念そうな顔をしただけで、泣き叫ぶことも、深く悲しむ様子も見せなかった。ただ道端に座り込み、両手で頬杖をついて、奪い合いの喧嘩を始めた乞食たちを静かに見つめていたのだ。

美弥子が歩み寄り、「取り返してあげようか」と持ちかけた。だが、薄汚れた顔の少女は首を横に振る。「どうして?」と問うと、少女はこう答えた。

「あの人たちが奪いに来たのは、私よりもお腹が減っているからでしょう。だから、恨んでなんかないの」

まさにその時、美弥子...

ログインして続きを読む