第344章 屋上での交渉

目の前の仮面の女がいきなり、自分が『天』だと言い当てたことに、葉山天は驚きを隠せなかった。だが、カマをかけているだけの可能性も捨てきれない。確たる証拠がない以上、認めるわけにはいかないのだ。それは自身の安全と、いくつかの秘密に関わる重大事だからである。

『天』とは単なる称号ではない。傭兵界における生ける伝説だ。多くの者がその行方を捜しているが、接触する方法を知る者はいない。もし葉山天の正体が露見すれば、無数の勧誘が殺到することは必至だろう。有能な人材は、どこへ行っても引く手あまたというわけだ。

だが、連中の目的までは定かではない。善意か悪意か、そのどちらもあり得る。

「ご冗談が過ぎます...

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