第350章 意外な衝動(1)

葉山天が何を企んでいるのか、四宮静香には皆目見当がつかなかった。だが、こんな場所で彼の機嫌を損ねるわけにはいかない。空は漆黒の闇に覆われ、麓にある墓守の小屋に灯る心許ない明かりを除けば、山中は鼻をつままれても分からないほどの暗闇だ。もし葉山天を怒らせて、こんな場所に置き去りにされでもしたら、それこそ取り返しがつかないことになる。

四宮静香は懐中電灯を手に近づくと、葉山天の指示通りに墓石の一角を照らし出した。コンクリートで固められた墓だが、左側に拳ほどの大きさの穴が開いている。葉山天がしゃがみ込み、光を頼りに中を覗き込むと、空洞になった内部に骨壺が安置されているのが見て取れた。

葉山天は車...

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