第390章 恐ろしいほどの早熟

四宮小夏が怒りに任せて放った一言は、柳原美乃の逆鱗に触れるものだった。長年独り身を貫いてきた自分が、好きな男と結ばれて何が悪いというのか。葉山天が一回り以上年下だとして、それがどうしたというのだろう。少なくとも彼は、分別ある大人なのだから。

柳原美乃は娘の頰を張ろうと手を振り上げたが、その手は空中でぴたりと止まった。娘の性格を熟知しているからだ。この一撃を下してしまえば、母娘の絆は決裂し、当分の間、修復は不可能になるだろう。

「殴ればいいじゃない!」

四宮小夏は怯むどころか、逆に一歩踏み出し、母に向けて頰を差し出した。むしろ殴ってほしかったのだ。そうすれば家を出る口実になるし、あるいは...

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