第101章

そのチンピラみたいな発想を、林原知世は一ミリも甘やかす気になれなかった。

『へえ? じゃあ通報すれば』

知世はスマホを取り出し、淡々と言い放つ。

『警察に来てもらって、監視カメラを確認して、きっちり調べてもらいましょう』

監視カメラ――その言葉が出た瞬間、白石キキのすすり泣きが、ほんのわずかに途切れた。視線が泳ぎ、そこに一瞬だけ焦りが滲む。

陸原凛はそれを「勝ち筋」だとでも思ったのか、鼻で笑った。

『監視カメラ? いいね! とっくに確認した。階段の踊り場はちょうど死角で、何も映ってねえんだよ!』

『林原知世、お前ほんと計算高いな。キキを嵌めるために、タイミングまで選んだってわけ...

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