第105章

「……なんでよ!」

 さっきまで、あれを「ガラクタ」呼ばわりしていたくせに。

 白石キキは、頬の奥がじりじり灼けるみたいに痛んだ。

『床に散らばってる『ガラクタ』』林原知世の声は氷みたいに冷たい。『領収書の金額、その3倍で弁償して。1円でも足りなかったら、弁護士から連絡させる』

『なんで3倍も払わなきゃいけないのよ! わ、私は……定価で返せば十分でしょ。あんた、得してるじゃない!』

 白石キキは奥歯を噛みしめた。

 全部まとめた額ですら、陸原凛に泣きつくしかない。自分の金じゃ到底足りないのだ。

 まして3倍なんて。

 合計したら、いったいどれほどの桁になる。

 林原知世が鼻...

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