第15章
電話を切ったあと、陸原お爺さんは天井を見上げたまま、目の奥の揺らぎを押し潰すようにして、静かに決意を固めていく。
林原知世は――自分が認めた人間だ。
彼女に指一本でも触れようとするなら、それは自分に喧嘩を売るのと同じ。
ほどなくして、林原知世が食堂で買ったお粥を提げて病室に入ってきた。
彼女はいつもの癖で、まずお爺さんの顔色を確かめ――次の瞬間、足がぴたりと止まる。
少し席を外しただけなのに、どうしてこんなに……白い。
「お爺さん?」
林原知世はお粥を置くと、慌ててベッド脇へ回り込み、額に手を当てた。
「具合が悪いんですか? 先生呼びます」
だがお爺さんは、彼女の手首をそっ...
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