第49章

同じ頃、山腹のあたり。

白石キキはリゾートのテラスに立ち、夜空いっぱいに咲き誇る花火を見上げて、唇の端が勝手に持ち上がるのを止められなかった。

これほどの規模の花火だ。相応の財力がなければ到底できない。

ここにいるのは陸原のただの社員ばかり。陸原凛以外に、こんなことができる人間がいるはずもない。

そう思った途端、キキの笑みはさらに深くなる。

きっと、陸原凛が自分のために用意したバースデーサプライズだ。

今日は自分の誕生日。わざわざ口にしなかったのに、凛くんが覚えていてくれた?

それも、こんな盛大な花火まで――。

嬉しさが胸いっぱいに膨らみ、キキは身を翻して足早にレストランへ向...

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