第81章

陸原凛は鼻で笑い、真っ先にクラブを取った。構えは教科書どおり。視線には「勝って当然」と言わんばかりの鋭さが宿っている。

――信じるものか。

林原知世がここ数年、頭の中を会社のことで埋め尽くしてきたのは知っている。そんな女が、昔のままの腕前を保てるはずがない。

この勝負、絶対に勝つ。

そう腹の底で決め、深く息を吸う。ウッドを選び、身体を強張らせるようにスタンスを固めた。

ふと横目で林原知世を見る。彼女は黙ってボール位置を整えていて、その仕草が妙に落ち着いている。

それだけで、胸の奥に理由のない苛立ちが走った。

陸原凛は視線をボールへ戻し、苛立ちの分だけ力を乗せて振り抜く。

白球...

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