第109章

さっきまでどこか腰が引けていた松下哲哉は、真理の姿を認めた瞬間、白く光る歯をずらりと見せて、勢いよく挨拶した。

「お義姉さん、ちーっす!」

整った顔立ちに、透けるような白い肌。だからこそ、目の下の濃い隈がやけに目立つ。

「結翔、お義姉さんの前なんだから、少しは俺の面子も立ててよ。前みたいに説教すんなって」

「分かってる。事前に連絡もせず押しかけたのは俺が悪い。でも、送ったメッセージ……一つも返ってこなかっただろ。だから仕方なく、松下さんに住所を聞いた」

「……うん。松下玄年のボーナス、なしだな」

石橋結翔は淡々と言ったが、眉間に居座る苛立ちは消えない。

「やめてくれよ!」

松...

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