第12章 嫉妬に狂う

「どう? 私の作ったの、悪くない?」

石橋結翔の手が一瞬だけ止まった。顔を上げたその視線は相変わらず淡々としている。

「悪くない。まだ伸びしろはある」

菅野真理は不満げに唇を尖らせた。

「“悪くない”って、なにその評価。美味しいなら美味しい、不味いなら不味いって言ってよ」

彼は箸を置き、彼女の期待に満ちた目を真正面から受け止める。少しの間を置いて、ようやく真面目に告げた。

「美味い」

その瞬間、菅野真理の笑顔がぱっと花開く。嬉しそうに次々と料理を取り分け、彼の皿へと運んだ。

「美味しいなら、もっと食べて。いつも仕事忙しいでしょ? ちゃんとご飯食べる時間もないんだから。胃、悪く...

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