第21章 どこで身につけた医術だ

菅野真理がいちばん近くにいた。異変を真っ先に察し、ぐらりと揺れた大奥様の身体へ咄嗟に手を伸ばし、その肩を支える。

石橋結翔もすぐさま前へ出て、眉間に皺を刻んだ。

「おばあちゃん、どうしたの?」

大奥様は額を押さえ、目を閉じてしばし呼吸を整える。再び瞼を上げたころには顔色もわずかに戻っていて、手をひらりと振った。

「大丈夫よ。急にふらっとしただけ。いつものことだもの。少し休めば平気」

菅野真理は慎重に大奥様を支え、傍らのソファへ座らせた。寄った眉と、どこか疲れの滲む表情を見て、胸の奥が小さく動く。

――前の人生でも、同じようなことがあった。気血の巡りが悪くなった時の症状だ。

「お...

ログインして続きを読む