第59章 あなたは私のものだ

彼女は受話口から飛んでくる叱責を遮った。

「あなたの言う『財産の強奪』って、私が母の正当な遺産を取り戻したことを指しているんですか?」

電話の向こうが、ふっと静まり返る。

真理は淡々と続けた。

「まず、そちらで泣いていらっしゃる菅野夫人に聞いてみたらどうです。あと、そのお義姉さんにも。どうして母のものが小西家にあるんですか。持ち出しのリストも写真も、こちらには詳しい記録と照合の証拠があります」

「菅野夫人が自主的に返す気がないなら、私が自分で取り返すしかありません。機会は、きちんと差し上げました」

一拍置く。

電話の向こうの呼吸が荒くなり、菅野母の泣き声も弱まった。代わりに、焦...

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