第82章 校内いじめ

真理は足を止めない。表情は冷え切っていて、声も白湯みたいに淡々としていた。

「あなたには関係ない」

平井晴美の顔がぴくりと固まる。それでも食い下がってきた。

「どうして関係ないの。あなたたち、ただならぬ感じだったし……それに昨日の夜、寮にも戻ってなかったでしょ。心配したから……」

言い終える前に、平井晴美の目尻に涙がにじむ。まるで自分が被害者だと言わんばかりに。

「平井晴美。ほんと、都合のいいことだけ忘れるのね。私、寮に泊まることは少ないって前にも言ったはず。そもそも私がどこに行こうが、あなたに報告する必要も義務もないでしょ」

真理はようやく足を止め、振り返って平井晴美を見た。

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