第13章

「いったい、どういうことだ?」

早村謙介は異変を鋭く嗅ぎ取り、腕の中の早村瑞子をそっと離すと、その目をまっすぐ見据えた。

「瑞子。正直に言え」

「わ、私……」早村瑞子は視線を泳がせ、唇を噛み、彼から目を逸らした。

扉のそばに控えていた老いた使用人の鈴崎が、堪えきれず口を挟む。

「若様……今夜、警察がいらして、大崎さんを連れていきました。何でもサーキットの件を調べるとかで……お嬢様は、大崎さんが手錠をかけられて連行されるのをご覧になって、驚かれて……それで……」

「鈴崎!」早村瑞子が慌てて遮り、涙がまた溢れた。「大崎は悪くないの……全部、私のせい……!」

早村謙介の顔色が一気に沈...

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