第132章

アントルはゆっくり立ち上がると、指を襟元にかけ、ボタンをひとつ、またひとつと外し始めた。

鈴木青美は瞳孔をきゅっと縮め、反射的に身を引く。だが椅子ごと縄で縛られている。逃げ場なんて、どこにもない。

「……何をする気?」

声が震えそうになるのを、歯を食いしばって押し殺した。

アントルの手が止まる。囁くような声だった。

「彼女は……七回、犯された」

「七人だ。夕方から明け方まで、代わる代わる。……あのとき、まだ十九だった」

鈴木青美の呼吸が、一瞬だけ止まった。

アントルは袖をまくり上げる。手首から肘の内側まで、細い傷跡が何本も走っていた。

「これ、彼女が噛んだ痕だ。俺が死なせな...

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