第88章

棚は細かい仕切りでいくつも区切られていて、その一つ一つに、丁寧に包まれたギフトボックスが収まっていた。

箱のデザインはどれも違う。中には包装紙がうっすら黄ばんでいるものもあり、年月の重みがひと目でわかる。

伊藤靜美は鈴木青美の手を引いて棚の前まで連れていくと、声を詰まらせた。

『青美……これ、全部……お母さんがあなたのために用意してきたの』

『あなたがいなくなった日からね。毎年、誕生日には必ずプレゼントを用意してた。一年だって欠かさなかった』

そう言って、靜美は手を伸ばし、新しい箱も古い箱も、そっと撫でていく。

『そのとき思ったの……いつか、私の青美が帰ってきたらって。そしたら、...

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