第7章
茉莉視点
「私、学園祭クイーンに立候補する」
生徒会室でそう宣言した瞬間、部屋全体が水を打ったように静まり返った。
そこには、選挙活動の資料を提出しに来ていた麻衣が、偶然居合わせた。私の言葉を聞いた彼女の顔に、悪意に満ちた笑みが浮かぶ。
「へえ、ほんとうに?」彼女はわざとらしく大きな声で言った。「今じゃ誰でもクイーンになれると思ってるのね」
「ええ」私は冷静に彼女を見つめ返した。「少なくとも、私は誰かさんみたいに、他人を踏み台にして支持を集めたりはしないわ」
周りにいた生徒たちが、ひそひそと囁き始めた。麻衣対茉莉のクイーン争い――これは間違いなく、今学期最大の楽しみ...
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チャプター
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3. 第3章
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