第7章

目を開けた瞬間、見慣れた光景が目に飛び込んできた。

学校のプール。ガラス張りの天井から陽光が差し込み、波打つ水面できらきらと踊っている。遠くでは、陽翔がクロールの練習をする水音が聞こえる。

また、戻ってきた。

心臓が激しく脈打ち、手のひらは冷や汗でぬるりと濡れていた。前回のループの記憶が津波のように押し寄せる――二人で一緒に底へ沈んでいく光景、私の手を握る陽翔、遠ざかっていく月明かり……。

そして、どうなったか? 私たちはここへ戻されたのだ。

陽翔が怪我をする、その日へ。

次に何が起こるか、私にはわかっていた。彼はターンをするときにプールの縁に頭をぶつける。私が彼...

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