第1章アマリー

誰かを殺すつもりだった。そう、わたしは本気だった。あれは「向こうが死ぬか、わたしが死ぬか」の二択だ。そして、わたしが死ぬほうだけは絶対に嫌だった。世話をしなければならない子がいる。わたしの子犬――ローズを。家族に殺されて、ローズ、わたしの小さなローズバッドを、この怪物どもと二人きりで置き去りにするなんて、あり得ない。ローズはこの世界には綺麗すぎる魂だった。ここ三年、彼女はずっとわたしに力をくれた。そんな子を、わたしの家族という名の怪物のそばに残すわけにはいかない。あいつらはローズを壊してしまう。

十五歳で高校をやめさせられたあと、ローズはわたしの支えになった。群れから隔離され、家の中に閉じ込められてから四年後、彼女はわたしのもとへやって来た。わたしが十九歳で、十八歳になる直前の妹――金色に輝く出来のいい子、家族の寵愛を一身に受けた子――が、腹を大きくしてしまったときに。

もしできるなら、腹がよじれるほど笑っていただろう。完璧な妹、メリッサが、十八になる前に「運命の番」かどうかも確かめないまま、彼氏の甘い言葉に乗せられて寝たのだ。そして十八歳の誕生日、メリッサは知る。彼氏は運命の番ではなかった。運命の相手は、別の男の子だったのだと。

かわいそうなメリッサ。運命の番もいないのに腹に子を抱え、相手の男は責任も取らずに逃げた。妊娠して、世界中を恨んでいた。わたしは扉の向こうで、彼女の不幸をくすくす笑った。女神様、もしメリッサに聞かれていたらと思うとぞっとする。

それから数か月後、メリッサは元気な女の子を産んだ。そして彼女は、両親に、そしてなによりわたしに向かって牙をむき、子犬なんて要らないと吠えた。自分にはこれからの人生がある、子どもなんかに縛られたくない、と。マリーとトーマス――わたしの両親は――地下のわたしの部屋に怒鳴り込み、ほとんど新生児を投げつけるようにして押しつけてきた。反射的に受け止められたからよかったものの、少しでも遅れていたら床に叩きつけられていた。母が子を放り、父がオムツバッグを床に投げ捨てる。二人はそのままどかどかと階段を上がっていった。

赤ん坊は、絶望みたいな声で泣きはじめた。わたしのローズは、あまりにも小さくて、怯えていた。今だって小さくて、ボタンみたいに可愛い。金色の巻き毛に青い瞳。まるで小さなわたしだった。成長するにつれて本当にわたしそっくりになっていくのを見て、思わず笑ったことがある。血のつながった子じゃない。それでも、驚くほどわたしに似ていた。

閉じ込められた時間は、容赦なく進んでいった。最初の四年は、とろとろと、カタツムリみたいに遅かった。どれだけ経ったか分かったのは、家事をさせられるときだけ上へ上がれて、カレンダーを見られたからだ。わざわざ自分たちで家事なんてするわけがない。便利な囚われ人がいるのだから。わたしは料理をし、掃除をし、ただ日々をすり減らした。そしてローズがわたしの人生に来てからは、彼女の世話もした。ローズが小さな光でわたしの暮らしを満たしてくれるようになって、時間は少しだけ早く流れるようになった。

そうして、わたしたちはずっと両親の家に閉じ込められて生きてきた。ローズだけは群れの集会に出ることを許された。両親と妹がどれほど愛情深い家族かを群れに見せつけるために、ローズが必要だったのだ。わたしが「家出した」ことにして、完璧な家族を演じる。わたしは家族の厄介者で、ネブラスカのど真ん中にある、中西部の小さな平和な町が嫌でたまらなかった――だから、そう、都会へ自分探しの旅に出た、という筋書き。

悲しいことに、たぶんみんな、それを信じた。最初の一週間は、何人もが家を出入りして、わたしのことを尋ねてきた。助けを呼ぼうとして叫んだ。でもなぜか、牢獄の中のわたしからは、音が一つも外へ漏れなかった。ところがそのうち、誰も来なくなった。レミントン家の長女なんて、誰も気にしない。わたしは、最初から存在しなかったみたいに、みんなの記憶から消えていった。しかもそれは、監禁されて最初の一か月のうちに起きた。

つまり、わたしは一人だった。わたしを見上げて「ママ」と呼ぶ、宝物みたいな小さな子犬を除けば。妹のことは憎くて仕方なかったけれど、妹の子は愛した。そしてローズはわたしの子だと心の中で決めた。わたしの小さなローズバッド。わたしを愛してくれた唯一の女の人の名をもらった子。父方の祖母、ローズ・レミントン。祖母だけが、死ぬその日までわたしを支えてくれた。

祖母が亡くなったのは、わたしが地下室に閉じ込められる、たった一か月前だった。わたしを探しに来てくれたかもしれない最後の人が死に、その直後に、わたしは「家出した」ことになった。

わたしの狼、ベレン――頑固で、誇り高く、強い――が、わたしの中に現れたとき、言いたいことは山ほどあった。自分たちが受けている扱いに怒鳴り散らし、最初の変身の直後、脱出しようとした。あれは痛い日だった。初めての変身の痛みと、その数時間前に、些細な用事をこなせなかったというだけで受けた殴打の痛みが、何時間も全身から滲み出ていた。痛みが少し引いたころ、ベレンは家から抜け出そうと戦いを挑んだ。

父は酔っぱらいでも、腕の立つ戦士だった。わたしたちはあっという間に押さえつけられ、地下へ放り込まれた。ローズは引き剥がされ、肺が裂けるほど泣き叫びながら連れ去られた。わたしたちが受けた暴力は、ほとんど死にかけるほどだった。それでもあの夜を越えられたのは、ベレンが強かったからだ。

『変化が来る』窓の外を見つめるわたしに、ベレンが唸る。

『来るなら、もっと早く来てほしい。この場所はいずれ、わたしたちを殺す』わたしは答える。

『死ぬ前に、ローズバッドに危害が及ぶ前に、まず群れを焼き払う』ベレンが言う。

わたしは低く鼻を鳴らして同意した。両親はわたしたちを壊そうとする。だがベレンとわたしは、黙って殺されてやるほど従順じゃない。

次のチャプター