第15章アマリー

「ママ?」ローズが私を見上げて尋ねてくる。

「なあに、愛しい子?」私はそう返し、彼女を見下ろして顔をよく見つめた。トーマスとマリーのもとにいた頃とは比べものにならないほど、いまのローズは幸せそうだ。それがまだ現実味を帯びない。私たちはあの人たちから解放された。どんな形であれ、もう彼らに傷つけられることはない。何かが起こるのではと肩越しに怯えて確認する必要もない。

「また、もどる?」ローズが聞く。鼻をすするせいで、もともとたどたどしい言葉がさらに途切れ途切れになる。

「どこに戻るの、ローズバッド?」私は戸惑いながら尋ね、彼女の言いたいことを解こうとする。

「わるいひと……」そう言うなり、...

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