第178章アマリー

「さあ行くぞ、このアバズレ」男が耳元で囁き、乱暴に身体を引き起こされた。

その声に凍りつく。トーマス――来たのか。しかも、もう捕まっている。さらに抵抗しようとする。連れていかせるものか。だが毒はすでに体内を巡り、身体が少しずつ動かなくなっていくのがわかる。

「捕まえたのか?」別の男が訊く。重たいまぶたをどうにか開くと、そこに立っていたのはサムの父親だった。

「ガキどもは片づいたか?」トーマスが吐き捨て、私を肩に担ぎ上げる。

女神様、また誘拐される! 血管を走る毒のせいで、番たちへ心で繋がることすらできない。

「ならず者どもが群れを丸ごと消せるだけ、十分いる」ジャレットが低く唸る。

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