第181章マーカス

カルが地下室へ駆けていくのを見て、喉の奥から唸り声が漏れた。ついて行きたい。痛みを与えたいし、痛みを感じたい。アマが攫われてから胸の内に渦巻くこの怒りを、どんな形でもいいから吐き出したい。

だが現実は違う。責任を果たし、後始末の指揮を最後までやりきらなければならない。

「ローズバッド、キムがしばらく群れの家に連れて行く。俺は片づけなきゃならないことがあるんだ」そう言って、彼女をオメガの手に戻す。

「働いてるみんなのために、おやつ作ろっか」キムは笑顔で、うちの子の気を逸らそうとする。

ローズは俺にしがみつこうとした。

「大丈夫だ。一時間したら様子を見に行く。それで、お前が作ったおやつも...

ログインして続きを読む