第192章アマリー

最初に戻ってきた感覚は聴覚だった。あの忌々しい詠唱が、ほかのすべてを押しのけて耳を塞ぐ。フランチェスカの声だけじゃない。ほかにも、いくつもの声が重なっている。

次に、ここ数日の緊張がもたらした痛みが押し寄せる。刺された傷の痛みもある。さっき刺されたのか――数分前? 一時間前?

そして、空っぽだと気づく。頭の中にベレンがいない。彼女の存在が消えたぶんだけ、頭蓋の内側ががらんどうだ。この空白は、私がフランチェスカを殺すまで埋まらない。

目を開けようとする。殺される直前、カルの匂いがした気がした。つがいの姿が見たい。マークも。二人のつがいに抱きしめてもらいたい。

なのに、目を開けるのに必要以...

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