第22章マーカス

ローズを抱えて病院を出るとき、唸り声を漏らさないよう必死で堪えた。アマは取り乱していて、私は子守り役を言いつけられている。カルは残って、アマを落ち着かせる係だ。選ばれたのはカルで、私がローズを連れて出る番。ずるいじゃないか。私だって、あそこにいるべきなのに。彼女は私の伴侶でもある。なのに――私はいま、伴侶から離れて歩いている。

「ママ、だいじょうぶ?」ローズが訊く。声はかすかな囁きほど小さい。彼女は私の横をちょこちょこと歩いていた。

狼男でなければ聞き逃していたかもしれない。私は足を止め、ローズも止まる。目線の高さを合わせるよう膝をつき、「あなたのママはとても強い。きっと大丈夫だよ。ただ、...

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